【2章 実践編】節約

マイホームは必要?後悔・失敗しないために学んでおくべき3つの価値

人生の3大支出の一つである住宅。マイホームは持つべきなのか?一生賃貸の方が良いのか迷っていませんか?

家を買うとなると大きな買い物ですよね。住宅に関しては誤った選択をすると大きな後悔を生む可能性があります。

大きな買い物であるからこそ、大きな支出であるからこそ、慎重に検討していきたいところです。

この記事では家を購入する際に考えるべき3つの価値について紹介させて頂き、そこからさらに住宅購入について深堀していきます。

この記事を読むことで、マイホームが本当に必要なのか、賃貸ではだめなのか、それぞれの人にあった考え方が学べますので、

マイホームの購入を検討している方、これから欲しいなと漠然とでも考えている方はぜひ最後までご覧ください。

もう既にマイホームを持たれている方は、その中で「家の固定費を削減する方法」と「住宅ローンの繰り上げ返済はすべきか」について以下で紹介しますのでご確認ください。

マイホーム購入の際に考えるべき3つの価値

早速、本題となりますが、マイホーム購入の際に考えるべき3つの価値について紹介します。

まず考えて頂きたいのが、マイホームというかお金で買える全てのものに当てはまるのですが、お金というのは自身の時間を売って得るものがほとんどです。

(時間の単価はその人自身のパフォーマンスの精度や、レバレッジ(人を雇う、投資する等)をかけたりで人によって異なりますが)

つまり多かれ少なかれ、ご自身の時間を売って何かを買うのです。マイホームもこの原則が当てはまりますので、ローンを組んで家を買うというのは、将来の自身の時間を借りて家を買うのと同じことです。

なので、家購入の際には、自分の将来の時間を売る程の価値があるのかを冷静に考えて頂きたいのです。

ここで申し上げたいのは、家を買ったら駄目だっていう話ではなく、自分の時間、リソースを人生のどこに投下するかという話です。

そこで価値の話しになるのですが、家を買うにあたり価値は3種類あると思います。

金銭的な価値を重視するのであれば、マイホーム購入より賃貸の方が得だと考えます。

新築は買った瞬間に価値が下がるものがほとんどです。中古マンションや一戸建てをリフォームすることである程度リスクヘッジはできると思いますが、基本買ったら価値は下がるものだと考えておいたほうが無難です。

ただ、上述の通り住居というのは金銭的な価値だけで決まらないので、持ち家VS賃貸論争に終止符が打たれないのだと思います。

例えば、しっかりお金が貯まってからだとすごく時間がかかるので、子供が小さいときに広い家でいろいろ遊ばせてあげたいとか、家の改造の自由度が高いとか、そういうところに暮らせるっていう心の充足っていうのはあると思います。

なので、金銭面、機能面、心理面、この3つを総合的に考慮して家の購入は決めるべきだと思います。

もし金銭面を重視して家を買うとしたら

金銭面、機能面、心理面の3つの中で、もし金銭面の価値を重視して家を買うとしたら、中古マンションが一つの案として挙がります。

築20年以降のマンションは価格が下げ止まる傾向にありますので、そこを利用します。

具体的には、築20年のマンションを買い、7,8年住んで、そこを売却。また築20年くらいのマンションを買って、7,8年後に売却。と繰り返していくと、賃貸よりも安く住める可能性が高いです。

ただ、これはあくまで金銭的な価値を重視した場合の手段で、機能面、心理面の価値も踏まえ考えてみて下さい。

以下より、様々な観点から家の購入について深堀していきます。

マイホームは資産となるか?

金銭的な価値の面では、価値があがることは少ないと申し上げてきましたが、

「家は資産になるから買え」と、 昔からよく言われなかったでしょうか?

たしかに昔は人口ボーナス期だったので、資産になったと思います。ただ今は人口が減少していく一方で、持ち家が資産になる可能性は低いです。

昔と現在、そして未来では需要と供給のバランスが違うんです。

ですので、マイホームは資産になるから!と購入を考えている人は1度考え直したほうが良いと思います。

特に新築ですね。新築は購入した瞬間に、2,3割値段が下がると考えたほうが良いです。

何故かというと、販売会社に馬鹿高い手数料を取られてるからです。要は、2000万円の価値しかないものを3000万円で買わされてる状態なんです。

勝った瞬間借金なんです。

家はたしかに資産になる可能性はあります。特に海外の場合は古い家ほど価値が上がったりしますが、日本の場合はほとんど価値は上がらないです。

家を欲しい理由を聞いたら、家は資産だから欲しいという人結構いるんですが、「資産とは、買った価格以上にリターンが得られるもの」を指します。

たまにそういう家もあるにはありますが1000軒中、3軒くらいです。。

ただこの3軒も不動産のプロ達が取り合っているので、一般の我々が買える可能性はとても低いです。

5,000万円の家を買って、3,000万円でしか売れないのであれば負債なんです。これをやっていると資産はなかなか増えないです。

土地を子供に残してあげたいと思う人もいますが、賃貸で節約して現金を残してあげたほうが喜ぶのではないか、とかそういう考えもあると認識することが大事だと思います。

家は貧乏になる一番の原因となり得る

本当に必要かどうかここでしっかりともう1回考えて欲しいです。家っていうのは失敗してしまうと、本当に人生が終わってしまう人がいっぱいいます。

40歳の人の資産の平均は-1000万円というデータがあります。この負債の原因のほとんどが家です。

家を買うことがわるいわけではないのですが、上限いっぱいまでローンを組むとか、余力がないのに新築の家にするとか、そういった計画性の無さが原因だったりします。

なので、まずはひと月の収支のバランスを確認し、家賃にはどのくらいまで負担できるかを考えることが大事です。

ひと月の収支の確認の仕方は以下で紹介しています。

貯金を始める前に1番大事なこと!家計の確認方法について解説!~1章-2~効率的に1000万円を貯めるために、初めにやるべきこと(収支の把握と貯金額の決め方)とその方法について紹介しています。貯金の第一歩である収支把握と貯金額の決め方がわからないと非効率な貯金となるため、1000万円貯めるためにまずはここから始めましょう。...

持ち家と賃貸の維持費の違い

持ち家の維持にかかる費用は以下です。

  • 家そのものの費用(ローンを組んで分割支払いをする方がほとんど)
  • ローンの金利
  • (マンションの場合)管理費
  • 固定資産税
  • 火災保険
  • 修繕費(修繕積立金)

賃貸の維持にかかる費用は以下です。

  • 家賃
  • 管理費
  • 更新料
  • 火災保険

まず家そのものの費用ですが、買った瞬間に価格が下がります。というか2000万円の価値しかない家を3000万で買うイメージです。

特に新築はこの傾向が強いです。購入価格は時期と場所にもよるんですが、だいたい購入価格の3割ぐらい下がると思ってください。

ローンの金利ですが、3000万の家の場合、1%の金利で35年払うとすると650万円くらい金利でとられます。

1年に1回かかる固定資産税は結構高いです。住宅ローン減税もあるのですが、それが終わってしまうとかなり痛手です。賃貸でも更新料がありますが、2年に1回ですし固定資産善よりも低いことが大半です。

それから修繕費用はバカにならないです。10年とか20年とか使うとどこかしら壊れます。給湯器が壊れたとか、床が剥がれてきたとか、外壁がとか。

35年終わるまでの間にだいたい修繕費で1200万ぐらいするらしいです。

なのでローンの金利と修繕費だけで郊外の小さな家がもう1軒家買えてしまいますね。

賃貸の場合は金利もないし、修繕費用も大家さんの負担なので、トータルで見ると家賃の方が支払う費用が少ないことが多いのです。

よく不動産屋さんが「毎月7万円家賃払ってるくらいなら、家を買えば、自分のものにどんどんなっていくんですよ」って言います。

3000万の家を買って3000万でいつでも売れるなら、たしかにメリットが大きいですよ。ただ、だいたい2000万円くらいの物件を3000万円で買わされてるので、その時点で借金スタートなんですよね。

海外なら不動産価値は築年数毎に上がる傾向もあって、それでも良いんですが日本では相当難しいことを認識しておいて下さい。

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参考:それでも私が家を買った理由

今まで、マイホーム購入に関するデメリットというか留意点を挙げてきましたが、それでもなお、私が家を購入した理由について紹介します。

私の家に関する優先度1位は、「広くて綺麗な家」だったのです。

それでいて駅近かつ都心へのアクセスが良いこと、加えて周辺にスーパーやドラッグストア、学校等の周辺環境が整っていることでした。

賃貸でこの条件を満たそうとすると、家賃が15万円程する物件がほとんどでした。

ですが、35年ローンを組むことで、毎月10万円程で上記の条件が揃ったのです。

買った瞬間に価値は下がり、負債になることはわかっていましたが、15年我慢して狭くて汚い家に住むより、若いうちから広くて綺麗な家に住めるという機能的価値、心理的価値を優先し、消費・浪費だと理解して買うことにしました。

もちろん、月10万円という金額が家計を圧迫しない額かをよく考えた上での判断です。

それに、金銭的な価値の望みも捨ててはおらず、現在住んでいる駅では駅が延伸して利便性が高まる可能性があるのです。駅の延伸は決定事項ではなく、金銭的な価値部分ではギャンブルに近いですが、間取りや周辺環境等、一生ここで過ごすとしても文句ない家を選ぶというのが根底にあって、購入を決められました。

まとめ

家購入の際には「金銭的、機能的、心理的」3つの価値について、それぞれのバランスをちゃんと考えてから判断することが必要です。

購入にこだわらず、賃貸ではダメなのか。新築にこだわらず、中古ではダメなのか、

金銭的な損得のみで家を選ぶ必要はありませんので、ご自身の中でどんな価値を最優先にするか考え購入を検討してみて下さい。

マイホームのリスクについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご確認ください。

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